アサギマダラの旅立ち

アサギマダラの渡りを求めて大分県の姫島まで観察旅行!
2017年5月24日25日 国東半島からフェリーで20分程の小さな島に総勢9名で出かけました。
姫島生まれ姫島育ちのご夫妻で本業は漁師と言う小さなペンションに1泊、到着と同時にワスレナグサの
畑に集まったアサギマダラの大群をを観察(生花でなくドライフラワーが大好きのようだ)。
夕食の料理は勿論ご主人が釣り上げた新鮮な魚の素晴らしい料理に大満足。
この時季(5月)は南方(遠くは台湾〜沖縄方面)からの渡りの最初の休息で雄ばかりのようです。
秋10月は逆に北方から南下で、休息地は島内の山間部です(この時はフジバカマに集まります)。
アサギマダラの渡りは謎だらけ、春 南から北へ渡り そこでキジョラン等ガガイモ科の植物に産卵
して死にその幼虫が越冬して翌春成虫となった個体が親(世代交代して)のルートをたどって南下
し、姫島に立ち寄ると言う事実がマーキング調査によって明らかになっているそうです。


姫島フェリー乗り場に持ち帰り用においてあった葉書


24日ペンションの裏庭で撮影。




ワスレナグサのドライフラワーに群がってフェロモンをつくるPA物質を舐めているのだそうです。
どの個体も翅の下の部分についた黒い性標が有り、雄ばかりで雌は全く見かけませんでした。


ここで撮影したYouTube動画です https://youtu.be/qYiRQ6O3sGY

ペンション野路菊での夕餉




翌日25日ペンションの車で本番のアサギマダラ休息地「みつけ海岸」へ
此処は海岸の「スナビキソウー白い花が咲いている」に群がるアサギマダラの絶好の観察地です。
昨日は雨で今日も予報では雨でしたが、雨は止み薄日もさす絶好の観察日和です。
アサギマダラは晴天よりも小雨か曇りの方がよく集まるのだそうです。
昨日は約1000頭、今日は少なく750頭位と監視員の話です。此処も雄ばかりで雌は何所にいるのでしょうか。
休息地ですので蝶はスナビキソウに留まり吸蜜あるいはフェロモンをつくるためのPA物質をを舐めて
いるのですが、写真撮影用に監視員がサービスで近くを走って蝶を舞い上がらせてくれました。










蝶は翅を広げて休むことは無く、広げた姿のシャッターチャンスは少ない。(蛾は広げて休む)


ここで撮影したYouTube動画1@です https://youtu.be/2nGak3osFmQ
ここで撮影したYouTube動画1Aです https://youtu.be/fw6zG18tGxM
ここで撮影したYouTube動画1Bです https://youtu.be/YSpe23PCojw

雄・雌の見分け方

昆虫の脚は6本が常識ですが、蝶のうちアサギマダラやツマグロヒョウモン等タテハチョウ科
とジャノメチョウ科は前脚2本は退化して4本しかありません(見えない)。
特にアサギマダラの様に渡りをするものにとっては脚は少ない方が有利なのではないでしょうか?
ちなみに蝶の幼虫は胸脚3対・腹脚4対・尾脚1対の16本有ります。

アサギマダラの幼虫の食草はガガイモ科で「キジョラン」を特に好むようです。
島内にはキジョランが各所で見られ、丸い食べ痕が見られました。


キジョランには毒が有るため、幼虫は最初円形に齧ってしおらせて毒を少なくしてから、その中を食べるのだそうです。



アサギマダラ観察後は島内の海浜植物を観察しました。

先ずはスナビキソウです。


ハマボウフウ


ハマエンドウ


ハマボッス


ハマナデシコ


ハマダイコン


ハママツナ


ボタンボウフウ


マルバグミ


クサスギカズラ


ツヅラフジ(24日国東半島)


コウボウシバ


ハマゴウ


ミヤコグサ


ハスノハカズラ(これもアサギマダラの食べ痕でしょうか)


ムサシアブミ


ジンジソウ(24日国東半島)


スイカズラ


ハナウド


タツナミソウ


ソクシンラン

ヘラシダ?(24日国東半島)


ホタルブクロ


ベニバナハリエンジュ


ジャガイモ(島内には水田が無くジャガイモ畑ばかりでした)


フデリンドウ(24日国東半島)


サツマイナモリ(24日国東半島)



inserted by FC2 system