ハリガネムシの不思議な生態


図鑑やNET情報では、ハリガネムシは田や池沼や川で春 水中で産卵し、
孵化した幼虫は堅い被嚢(シスト)に包まれ水中のカゲロウやトビゲラ等小昆虫に
食べられるが消化されづ、次に別の昆虫に食べられ、最後にハラビロカマキリ
バッタ・カマドウマ等の腹の中に寄生して大きくなり、秋になるとハラビロカマキリに
脳波で指令を出し、水辺に誘導して水の中で脱出し翌春産卵と書かれています。
ハラビロカマキリ等宿主にとってメリットがあるのか?迷惑なだけと思います。

何にでも寄生する恐ろしい生物です。
人間には?  昔 幼児の爪にに疳の虫(かんのむし)と言うのが入り夜泣きをするので
祈祷して出したと言う話があります ,私もお爺さんに祈祷してもらった覚えがあります。

ハリガネムシだったかも?

2018年10月21日

毎年この季節になるとハラビロカマキリからハリガネムシが出てくるシーンをよく見かけます。

今日も甲山森林公園ファミリー自然観察会で、4匹のハラビロカマキリを使ってハリガネムシの
脱出実演
をしました。
1匹は前日武田尾から持ち帰ったもの、3匹は公園管理棟周辺で捕獲したもの。

最初のハラビロカマキリはハリガネムシが入って居らず卵が出てきました。



2匹目・3匹目は夫々2匹のハリガネムシが出て来ました。

4匹目は何と4匹も出てきました。さすがに小さな個体です。


武庫ネイチャークラブスタッフの皆さん





交尾と言うより交接と言った方が適切か、生殖器は無く肌から精子を吸収しているようだ。


絡み合っていても手に乗せると温もりを感じか 自分たちでほどいていきます(3匹)


ほっておいても4時間後には絡みが解けてバラバラになりました。
その後また絡み合いを繰り返している。
画像をクリックすると元気に泳ぐ動画になります。





どっちが頭?


我が家での来春の産卵が楽しみです。


春産卵と書いてあるが、10月27日卵の様な幼虫の様な1mm位の小さなものが出てきた。


卵でなく直接幼虫(幼生)を産むようだ卵胎生


柔らかそうに見えて触ると固くシスト(被嚢)に包まれて生まれてくるようだ。


10月29日ハラビロカマキリから脱出8日目、30匹位の幼虫(幼生)が生まれた。
この幼虫を飼育中のドジョウとアカハライモリに食べさせて寄生の状況を実験します。




シストに包まれた幼虫(幼生) 人間が食べたら? 10月29日






11月1日 何にでも寄生するとのことですので
飼育中のアカハライモリとドジョウに食べさせる実験



上記の容器では小さくイモリもドジョウも脱出してしまったので大きい容器に変えた。


11月3日幼虫がいっぱい!!
小さな幼虫は出産と同時にボンドの様な溶液で包まれシストになるが
水が少ないと容器の底に溶液が出て幼虫(幼生)もろともくっついてしまった。


4日経ってもイモリもドジョウも幼虫(幼生)を食べてくれない。


11月5日 出産の瞬間! 先端の白いもの
今まで太い方が頭で細い方が尾と思っていたが太い方から出ている。








出た痕


11月9日 こんなに大きい子供を産んだ


11月11日


11月11日 再度食べるかどうかの実験開始


11月13日


11月14日


11月15日








11月20日 A子


翌11月21日同じ個体 A子


11月23日 同じ個体A子


11月25日 同じ個体A子 これも卵のように見えるが?


11月28日同じ個体A子 3枚




B子


11月28日 A子・B子


11月29日 A子


12月1日 幼生の死骸のようなものが増えてきた(緑色のもの)。



12月13日幼生の死骸の様な物が増えてきた。



ハリガネムシ(寄生虫)の図鑑がやっと見つかり早速購入しました11月18日





この図鑑にも♀と♂が交尾をし産卵すると書いてありますがどう見ても卵には
見えない!出たときから長いものでは3cm以上もあり卵対生の幼生に見える。
また♀♂がが別で交尾すると言っても生殖器が見当たらない。
来年は1匹ずつ別容器に入れて実験してみよう。



「♀・♂」、「交尾」、「卵」と言う概念はこの際捨てて、菌やウイルスのような増殖と考えるべきか?



宿主であるハラビロカマキリとオオカマキリ

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